Angelo Filomeno | アンジェロ・フィロメーノ

1963年イタリア、オストゥーニ生まれ
現在アメリカ、ニューヨークを拠点に活動

作品の上品な光沢は、絵具によるものではない。照明を受けてきらきらと輝くのは、シルクシャンタン(山東絹)の布地の上に随所に縫い散りばめられたスワロフスキー製ビーズ、クリスタルなどの半貴石や貴石だ。細かな線描は、つややかな色彩の絹糸でできている。フィロメーノは金工職人の父と洋裁職人の母とのあいだに生まれ、7歳で仕立屋に修行に出されて、縫製技術の基礎を身につけた。レッチェ美術学院卒業後はミラノのオートクチュールの工房で働き、さらにニューヨークに移り住んだ後は、舞台衣装の縫製を手掛けていた。裁縫は、彼にとって最も身近で扱いやすいメディアだったのだ。2001年よりミシンを用いた刺繍作品の制作を始め、そこにはすでに内臓や血、排泄物など現在の作品にも登場するモチーフが見て取れる。GLOBAL NEW ART TAGUCHI ART COLLECTION #01」2010, 美術出版社, pg 258より)
作品は、金沢21世紀美術館やポンピドゥーセンター国立近代美術館に収蔵されている。

Galerie Lelong

Coat of Arms with a Skull (after Albert Dürer Engraving)

Angelo Filomeno | アンジェロ・フィロメーノ