Born 1973 in Munich, Germany
Raised in São Paulo, Brazil
Lives and works in New York, USA

ジャナイナ・チェッペは、1973年、ドイツ、ミュンヘンで生まれ、ブラジル、サンパウロで育ち、ドイツ、ハンブルクで美術の学士号を得たのち、アメリカ、ニューヨークで美術の修士号を得て、現在、ブラジルとニューヨークを拠点にしながら、国際的な活躍を続けている。
彼女の表現方法は、油絵やドローイング、写真やビデオ・インスタレーションとさまざまであり、今回展示した作品には油彩画だけでなく水彩画も選んでいる。多様なアプローチをしているが、一貫して、身体と風景、性や死と再生、それに変容といったテーマを扱い続けており、彼女のファーストネーム「Janaina」が「水の神」を意味することから、「水」や「海」、そしてそれらの「流れ」について感じさせる作品が多い。
タイトルの「プリマヴェーラ」はイタリア語で「春」を意味し、ルネサンス期の画家ボッティチェッリの代表作を思い起こさせる。確かに本作は、春の女神フローラが、色とりどりの花々と芳香を周囲に満ちあふれさせた跡のようにも見えてくる。彼女の絵画は、重ね描きをすることで、色彩の層を全面に重ねていき、その上に模様となる部分や輪郭線を加えて、先に描いた痕跡を部分的に隠しながら次第に色を統合していく。特に今回展示される作品の一つは、水彩絵具が使われており、絵具はときに垂れ出し、水を多く含んだ筆はにじんで小さく輪を作り、多量の水分を含んだ紙は波打って、作品の特徴を形成している。(岐阜県美術館 学芸員 西山恒彦、Gifu)