Born 1972 in Nairobi, Kenya
Lives and works in New York, USA

ワンゲチ・ムトゥは、1972年ケニア、ナイロビに生まれ、同地のLoreto Convent, Msongariスクールで学んだ後、イギリス、ウェールズのアトランティック・カレッジを出て、ニューヨークのクーパー・ユニオンとコネチカット州ニューヘブンのイエール大学で人類学と彫刻を修める。
彼女は、ナショナリティ、アイデンティティ、セクシャリティの問題を浮き彫りにする作品で有名で、ビデオ作品、インスタレーション、立体作品など表現方法は多岐にわたる。その中でも彼女が頻繁に用いる技法として、コラージュがあり、ファッション誌や地理雑誌『ナショナルジオグラフィック』やポルノ雑誌などを切り抜き、それらを貼り合わせることで新たな女性像を作り上げ、その上からインクや水彩絵具を散らして独自のイメージを作り上げる。その姿はつぎはぎだらけの不自由な身体を思わせ、アザだらけのようにも見えて痛々しさを感じさせる一方、内在する美を感じさせる。
本作は紙のコラージュだけでなく、ポリエステルフィルムを使ったコンタクトプリント(写真フィルムを印画紙に密着させて露光による焼き付けをする原寸プリント)が施されており、そのために表面が焼けただれ、元の像のあった肌の部分の色が抜け落ちている。一般的に政治的メッセージを持つコラージュ作品は、様々なイメージを貼付けていくが、ムトゥにとっての女性像は、暴力や搾取を思わせる引き算の作業を施されながらも、エレガントな力強さは忘れない。(岐阜県美術館 学芸員 西山恒彦、Gifu)

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