Senzenina

©︎Haroon Gunn-Salie

Haroon Gunn-Salie | ハルーン・グン=サリ
Senzenina
われわれが何をしたのか
2018
Sculptural Installation, Casts and sound

ハルーン・グン=サリは、1989年南アフリカのケープタウン生まれ、現在、ケープタウンとヨハネスブルグの間に拠点を置いています。

この作品は、2012年8月16日に南アフリカ北西部マリカナにある英資本のロンミン鉱山で実際に起こった事件がもとになっています。待遇改善を求めた1週間のストライキの後、平和的に解散しようとしていた鉱山労働者34人が、それを排除しようとした警察の発砲により射殺されました。 作品は裁判記録に残る写真をもとに、その惨劇の瞬間に座り込んでいた17人の姿です。

事件当時、鉱山を所有しているロンミン社の執行取締役だったのは南アフリカの新大統領となったシリル・ラマポーザ(2018年2月~現職)でした。 大統領はこの時の自らの役割について謝罪していますが、労働者を支援する立場にあった彼がストライキの鎮圧に警察の介入を促し、それが虐殺に繋がったと非難されました。タイトルのセンゼニナ(Senzenina)は現地語で「われわれが何をしたのか」を意味する反アパルトヘイト闘争歌です。アーティストは、マリカナの事件を世界各地の観客に届けることで、人々の眼を向けたいと考えています。本作は、根強く残る植民地主義、人種差別、資本主義などが権力と結びつき、さまざまな支配の構造を生み出している現実について切実に問いかけています。
(解説:塩原 将志 / 翻訳:辻 愛麻)