海外アートマーケットNews Picks!!:2024年2月前半

■海外アートニュース

アート・バーゼルは、今年6月に参加する287のギャラリーを発表した。参加ギャラリーの総数は昨年の285からわずかに増加し、22の初出展者が含まれる。 今年のフェアは昨年ディレクターとして参画したマイケ・クルーズ氏が率いる初の開催となる点でも注目を集めている。(artnet)
https://news.artnet.com/market/art-basel-287-exhibitors-2024-edition-2430132
 

フリーズが 2024年ニューヨークフェアに参加する68ギャラリーを明らかにした。参加者は25か国から集まるが、約半数はニューヨークに拠点を置いているギャラリーだ。 フェアは5月2日から5日まで開催され、5月1日にはプレビューデーがNY市内のハドソンヤードにあるザ・シェッドで開催される予定。(Artforum)
https://www.artforum.com/news/frieze-announces-participants-2024-new-york-edition-549016/

ボナムス(Bonhams)が近年急速な事業拡大を指揮したCEO、ブルーノ・ヴィンシゲッラ氏が退任すると発表した。その後は執行委員長のハンス・クリスチャン・ヘスゴー氏が暫定的に指揮を執る。ヴィンシゲッラ氏の退職理由について、またホースゴー氏のリーダーシップで取り組む新たな戦略については現時点で明らかにしていない。(artnet)
https://news.artnet.com/market/bonhams-ceo-bruno-vinciguerra-who-oversaw-rapid-fire-expansion-is-stepping-down-2430376

オランダの美術館から盗まれた若きフィンセント・ファン・ゴッホの絵画が、3年前に盗まれて以来初めて一般公開されることがわかった。この絵画は窃盗を計画した犯人がすでに逮捕されているにも関わらず行方不明だったが、昨年美術探偵アーサー・ブランド経由で戻ってきていた。 公開はオランダ北部のフローニンゲン美術館で3月29日から行われる。(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/stolen-van-gogh-back-at-dutch-museum-after-being-anonymously-returned-1234695575

ニューヨークで新たに1,600万ドル(約24億円)の基金が発足した。アーティストの活動に資金を提供することに特化したファミリー財団トレリス・アート・ファンドは、12人の受取人に2年間に渡って10万ドルを提供する。(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/trellis-art-fund-launch-1234695449

ニューヨークの法廷でロシアの億万長者ドミトリー・リボロヴレフ氏が起こした注目の訴訟において、サザビーズの詐欺幇助と幇助の罪を無罪とした。この訴訟でリボロヴレフ氏はサザビーズがディーラーのイヴ・ブーヴィエ氏と共謀し、レオナルド・ダ・ヴィンチ、グスタフ・クリムト、ルネ・マグリット、アメデオ・モディリアーニの4作品に対し過剰請求と主張していた。(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/sothebys-dmitry-rybolovlev-2425461

サザビーズが2023年の堅調な売上高を報告。市場では様々な課題が取り沙汰されているにも関わらず収益額は79億ドル(約1兆1,900億円)となり、2022年の過去最高額(80億ドル / 約1兆2,000億円)とほぼ同じ結果となった。(artnet)
https://news.artnet.com/market/sothebys-2023-results-2423945

マドンナなど著名人のコレクターに愛されているアールデコのスター、タマラ・ド・レンピッカの北米初の回顧展が開催される。この回顧展では、彼女の超現代的な傑作が一堂に会し(ポンピドゥー・センターはレンピッカのコレクション全体を貸し出す)、あまり知られていない彼女のデザインプロセスと伝記の複雑さを探ることができる。 サンフランシスコのデ・ヤング美術館での開催に続き、2025年の春にはヒューストン美術館に巡回される予定だ。(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/tamara-de-lempicka-us-retrospective-de-young-museum-2425747

オルセー美術館は「Van Gogh in Auvers-sur-Oise」展の来場者が793,556人に上ったと発表。10月3日の開幕から108日間で1日平均7,181人の来場者が訪れたことになり、1986年の開館以来最多の来場者を記録したことになる。 この展覧会は、1890年に37歳で自殺するまでのパリ近郊の小さな町でのゴッホの人生の最後の数か月を仮想現実ヘッドセットを介して探るもので、鑑賞者に没入型の体験を生み出すユニークなものとして話題となった。この成功を受けてオルセー美術館は、3月26日に開幕する「パリ 1874 印象派の発明」展でも没入型企画を予定している。(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/vincent-van-gogh-virtual-reality-musee-dorsay-1234695995/

■海外アートフェア情報

FRIEZE LA 2月29日(招待者のみ)3月1日-3日(一般公開)
https://www.frieze.com/fairs/frieze-los-angeles/visitor-information


著者

大胡 玄 (おおご げん)

大学卒業後
1998年 コーンズアンドカンパニーリミテッド
2004年 ニューヨーク大学教育学部スタジオアーツ写真専攻 修士課程修了
2004年 クリスティーズ(NY) 日本・韓国美術部門
2007年 クリスティーズ ジャパン
アジア現代アート及び NY・Londonのコンテンポラリーアート
個人コレクターを中心に美術品全般の出品/落札に携わる
2019年 株式会社アマナ ARTshelfプロジェクト
2021年 大胡アートアドバイザリー合同会社 設立