©Janaina Tschäpe

Janaina Tschäpe | ジャナイナ・チェッペ

2006
水彩 / 紙
152.4 x 302.3 cm

ジャナイナ・チェッペはドイツ人の父とブラジル人の母のもと1973年ベルリン生まれ、サンパウロ(ブラジル)育ちの作家で、ドローイング、版画、絵画、ビデオ、パフォーマンスなど様々な表現方法と技術で作品を生み出しています。

彼女はこれまで「儚さ」と「強さ」を兼ね備え、「水」「生命」「女性」「記憶」「哀しみ」といった要素を含んだ、水と植物にまつわる神話、水にすむ生物の神秘をテーマに創作活動をしてきました。

プリマベーラはポルトガル語で『春』。岸辺に立ち水面に映しだされた植物、咲き誇る花々を眺めているようでもあり、水中に潜んで水の中からその地上の景色を見ているような感覚にもなります。木々や草花は水彩絵具で鮮やかに描かれ、生命力に溢れたみずみずしさがひときわ印象的です。花の儚さの故に美しさと愛おしさを感じる作品です。

(解説:田口 美和 / 翻訳:梶田 唯)