ここでピックアップするほどの特筆すべきNFT案件も減ってきました。アート業界は、売買に関する業界は活況なのでどうにか持ち堪えているようです。美術館などの寄付や公共基金での運営するセクターはまだまだ厳しい状況です。NYの老舗画廊も世代交代が始まり、中国・深圳では巨額の予算でいくつものアートプロジェクトが計画されてます。

海外アートニュース

サンローランはパンデミック後、初のショーをベニスで展開。会場は作家のDoug Aitkenが制作し、そのままヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展に公開される(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/doug-aitken-saint-laurent-installation-venice-1234598705/

調査したアートディーラーの半数以上が2021年第1四半期の売上は計画以上であったと回答し、2/3以上のギャラリーが所属作家の増員を検討している。3/4のギャラリーは対面のアートフェアへの出展に戻る予定。パンデミックでも売買取引は戻している(artnet)
https://news.artnet.com/market/galleries-slowly-starting-rebound-damages-pandemic-according-new-survey-1990824

9月開催されるアートバーゼル・バーゼルの出展ギャラリー全リスト(artnet)
https://news.artnet.com/market/2021-art-basel-exhibitors-1990892

フランスは美術館や公共施設の利用者へワクチン接種証明又は陰性証明を必要としている(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/france-prepares-to-introduce-health-pass-1990681

米国アートディーラー協会の調査によると78%のギャラリーは正社員の解雇をせずに乗り切ったが、展覧会を開催していないのでアートハンドラーや期間契約のキュレーター、編集者、修復家、ウェブデザイナーなどは大幅な収入減となった(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/adaa-galleries-survey-2021-pandemic-1234599267/

イタリアの美術館は、高性能スパイカメラを利用してどの作品に滞留時間が長いかなどの分析を始めた。各作品にどの程度の時間を費やしたか、近づいて見たか。展覧会の作品毎にデータ分析が可能に(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/art-industry-news-july-20-other-stories-2-1990605

6年前アンドリュー・メロン財団の調査では、米国の美術館のキュレーター、修復家、シニアスタッフの84%が白人であった。ロサンゼルスカウンティ美術館とアリゾナ州立大学は共同で、美術館の主要ポストに有色人種や女性が増加するようなプログラムを提案(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/asu-lacma-masters-fellowship-case-study-1234599659/

コレクターでForbes 400にも掲載されているRelatedグループCEOのJorge Perezがマイアミの自宅をアートコレクション付きで約34億円で売りに出している(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/art-collector-jorge-m-perez-miami-mansion-1234599567/

40年以上のキャリアを持ち今年93歳になるMarian Goodmanギャラリーの事業継承プランを公表。エグゼクティブ・ディレクターだった5名がパートナー(共同経営者)になり、Marian GoodmanはCEOへ。他の有名ギャラリーも世代交代が始まっている。Larry Gagosian(76歳)は、2019年にギャラリー経営のアドバイザリー役員会を構成した。Barbara Gladstone(現在80歳半ば)も数名をディレクターからパートナーへ昇格させた。今年はPaula Cooper(83歳)も事業継承プランを公表した。(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/marian-goodman-gallery-succession-plan-1234600288/

イタリアの大手銀行ユニクレジットは社会貢献の為に予定していた6万点に及ぶコレクションの順次売却計画を中止した。計画は、コレクション売却益を若手作家への支援基金とする予定であったが、コレクションの骨幹はイタリア文化遺産としても重要で計画は変更したと発表。売却の代わりに、オンライン展示に力を入れ既に公開されており、また社会貢献の面では教育プログラムを構築し子供たちへの文化教育は継続され賞賛されている(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/italy-unicredit-halts-philanthropic-sales-collection-1234600283/

ダミアン・ハーストはコビット19融資で約22億円もの融資を受けたのにも関わらず昨秋63人のスタッフを解雇した。北京での大規模個展のキャンセルが要因の模様(The Art Newspaper)
https://www.theartnewspaper.com/news/damien-hirst-redundancies

2020年はパンデミックの影響で多くのアート関連プロジェクトが中止となった。しかし、今年は中国を筆頭に2019年以上のアートプロジェクト計画や美術館建設が予定されている。全世界では130以上のアートプロジェクト計画が公表され、予算総額は9,000億円以上。
美術館等の新規建築は米国・ヨーロッパでは50%以上の延期や中止があったが、アジア/オーストラリア/中東/アフリカでは、増加傾向にあり活発である。
中国、特に深圳の成長は著しい。トップ13の高額アートプロジェクトのうち7つは深圳でのプロジェクトであり、総額は3,000億円近い(artnet)

https://news.artnet.com/market/museum-trends-2020-aea-consulting-1992975

ギャラリーによる気候変動への連携団体が、基金創出の為に来年のクリスティーズのオークションでロンドン、ニューヨーク、香港にセシリーブラウン、アントニーゴームリー、ラシッドジョンソンなどの作品が出品される(Christie’s)
https://www.christies.com/about-us/press-archive/details?PressReleaseID=10156

サザビーズは、12月にスコットランドのウィスキー蒸留会社と組んで、青少年障害者へのサポート基金創出のチャリティーオークションを開催する。One of One auctionと題され、超希少スコッチウィスキーなど約40ロットが出品される予定。2021年12月3日 英国 Barnbougle城にて(Sotheby’s)
https://www.sothebys.com/en/press/scotch-whisky-industry-unites-to-support-disadvantaged-young-people-in-scotland

海外アートフェア情報

9月21日ー26日 アートバーゼル・バーゼル スイス
https://www.artbasel.com/basel/at-the-show

10月21日ー24日 Fiac・グランパレ パリ
https://www.fiac.com/en-gb.html

11月11日ー14日 West Bund・上海 中国
http://www.westbundshanghai.com

(予定変更の場合もありますので直前に再確認ください)

元クリスティーズ大胡さんがピックアップした海外アートマーケットニュースのページです。コレクターにとって役立つ情報を厳選して月1~2回お届けします。海外アートフェアやオークション情報なども。

著者略歴

大胡 玄(おおご げん)

大学卒業後
1998年 コーンズアンドカンパニーリミテッド
2004年 ニューヨーク大学教育学部スタジオアーツ写真専攻 修士課程修了
2004年 クリスティーズ(NY) 日本・韓国美術部門
2007年 クリスティーズ ジャパン
アジア現代アート及び NY・Londonのコンテンポラリーアート
個人コレクターを中心に美術品全般の出品/落札に携わる
2019年 株式会社アマナ ARTshelfプロジェクト
2021年 大胡アートアドバイザリー合同会社 設立