海外アートマーケットNews Picks!!:2025年12月後半

明けましておめでとうございます。
去年のアートマーケットは世界中で苦戦してたので、今年は少しずつ良い年にしたいですね。 

■海外アートニュース

2025年レビュー
2025年にアート界を揺るがした8つの論争:
米国の機関におけるDEIイニシアチブの閉鎖に向けた動きから、ナチスの略奪行為の広範な影響、有名アートアドバイザリー会社の法廷闘争、そして美術館の盗難の増加まで、今年注目を集めたスキャンダルをご紹介。(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/8-controversies-that-rocked-the-art-world-in-2025-2728947

2025年のオークションで最も高額で落札された作品とは:
2025年のオークション上位10作品を見れば、アート市場がまるでパンデミック後の平穏な時代に戻ったかのように思えても無理はない。これらのロットの累計落札額は7億5,700万ドル(約1,177億8,800万円)と2022年の11億ドル(約1,712億円)以来の高水準となり、2024年の5億1,260万ドル、2023年の6億6,000万ドルを大きく上回っている。そこでARTnewsは2025年のオークション結果トップ10を振り返る(価格はすべて手数料込み)。(ARTnews)
https://www.artnews.com/list/art-news/market/most-expensive-artworks-sold-at-auction-in-1234766587/claude-monet-nympheas-1907

2025年に私たちが見た最高のアート作品:
瞑想的な静物画から、刺激的な没入体験まで、私たちの心に残った作品をご紹介。(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/best-artworks-2025-2706925

アーティスト
新進アーティストが名を上げるのは非常に難しい。毎年何千人が美術大学を卒業するが、そのエコシステムはますます逼迫し、飽和状態にある。コマーシャルギャラリーは厳しい市場環境に苦戦し、美術館は公的資金の削減や個人寄付者の気まぐれに翻弄されている。一方で厳しい現状にもかかわらず、成功を収め当然の注目を集めているアーティストも多くいる。どうしたら新進の才能が群衆から抜け出し、稀有な機会を最大限に活用できるのか、トップキュレーターに話を聞いた。(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/artists-how-to-get-discovered-2669293

アート業界はデータに最も精通している業界とは言えないかもしれない。UBSアート・バーゼル市場レポート、UBSコレクター調査、Artnet Intelligenceレポートなど、アート市場に関する定期的なレポートは存在するが、中堅アーティストが網羅されているとは言い難い。そこで、アートライター兼編集者として名を馳せたニューヨークのアーティストメンター、パディ・ジョンソンが中堅クリエイター1,000人を対象に調査を実施した。レポートから浮かび上がる現状は明るくなく、調査対象者の75%が1万5000ドル以下の収入にとどまっている。それでも、73%は自分のキャリアに対して楽観的な見方を保っているそうだ。(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/news/career-coach-survey-artists-careers-paddy-johnson-1234767331

四半期ごとに見る、アメリカの美術館で今、最も注目を集めているアーティストをご紹介。このリストの順序は、参加している展覧会の数と種類に基づいて、どのアーティストが最も注目を集めているかを集計している。回顧展を最も高く評価し、次いで個展、特別委嘱作品や特定の作品にスポットライトを当てた展覧会、ビエンナーレ展、そしてグループ展への参加を上位にランク付け、大規模な美術館と小規模な美術館を区別していない。記事では15人のアーティストについて詳細にお伝えする。(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/top-artists-december-list-2725069

アートマーケット
2025年のオークションにおける注目の瞬間:
アート業界にとって今年は激動の年と言える。オークションの低迷、アートフェアの延期または中止、ギャラリーの閉鎖などが相次いだ。しかし、後半は状況が好転し始めたようだ。9月にロンドンで開催されたポーリーヌ・カルピダスのオークションで好成績を収め、その後ロンドンとパリのフェアでも堅調な推移を見せ、11月にニューヨークで開催された主要オークションは飛躍的な売上を記録した。記事ではオークションにおける注目すべき瞬間をまとめて紹介する。(artnet)
https://news.artnet.com/market/top-auction-moments-of-2025-2712941

美術館
ロンドンにあるバービカン・センターが2028年6月から1年間閉鎖される。これは5年間、総額約3億2000万ドル(約498億3,000万円)の改修工事の一環であり、ホワイエ、テラス、サンルームに大規模な改修工事が行われるという。この計画は、アクセシビリティの向上、公共スペースの開放、インフラの強化、そして二酸化炭素排出量の削減を目指しており、予定費用の80%を賄い、残りは資金調達によって賄われる予定だ。改修工事は2027年に開始され、第1フェーズは2030年に完了する予定。完成予定の2032年はバービカンの50周年にあたる。(Artforum)
https://www.artforum.com/news/londons-barbican-to-shutter-amid-major-renovation-1234740801

観光行政
ローマ市長ロベルト・グアルティエリは、観光客の過剰流入を抑制するためトレヴィの泉に観光客向け入場料を導入すると発表した。料金は2ドル35セント、ローマ市民は引き続き無料で入場できる。この措置は2月1日から施行され、午前9時から午後9時までの日中のみ有効、それ以外の時間帯は無料で見学できるという。これにより深刻な混雑緩和や、維持管理や修繕費を賄う多額の資金が調達できる可能性がある。(artnet)
https://news.artnet.com/art-world/rome-charges-fee-for-trevi-fountain-2733686

オークションハウス
サザビーズは2025年の連結売上高を70億ドル(約1兆円)と予測している。ブロイヤーのオープニングとトロフィーワークスが売上高17%増を牽引しており、同社史上最高の業績となる。内訳を見ると、オークション売上高は26%増の57億ドル(約8,874億8,400万円)となり、下半期に急加速した。プライベートセールは前年比で若干減少したが、グローバルファインアートおよびラグジュアリーカテゴリーは2桁増を記録している。記事では更なる詳細をお伝えする。(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/market/sothebys-2025-sales-results-analysis-1234767117

クリスティーズは、2025年の世界の売上高を62億ドル(約9,654億円)と予測した。前年から7%近く増加し、2023年の売上高とほぼ同額だ。オークション売上高は47億ドル(約7,317億円)で前年比8%増、プライベートセールは横ばいだった。今年の最高落札ロットは、ロス・ワイス・コレクションのマーク・ロスコの「No. 31(イエロー・ストライプ)」で、11月17日にニューヨークで6,210万ドル(約96億6,900万円)で落札された。(ARTnews)
https://www.artnews.com/art-news/market/christies-2025-sales-results-analysis-1234767047


著者

大胡 玄 (おおご げん)

大学卒業後
1998年 コーンズアンドカンパニーリミテッド
2004年 ニューヨーク大学教育学部スタジオアーツ写真専攻 修士課程修了
2004年 クリスティーズ(NY) 日本・韓国美術部門
2007年 クリスティーズ ジャパン
アジア現代アート及び NY・Londonのコンテンポラリーアート
個人コレクターを中心に美術品全般の出品/落札に携わる
2019年 株式会社アマナ ARTshelfプロジェクト
2021年 大胡アートアドバイザリー合同会社 設立