御礼!【東京開催】 トークイベント×哲学対話 | 企画展「どうやってこの世界に生まれてきたの?」(弘前れんが倉庫美術館)関連プログラム
11月8日、弘前れんが倉庫美術館にて現在開催中の企画展「どうやってこの世界に生まれてきたの?」の東京サテライト企画として、先日京橋に開業したTODA BUILDING APKルームをお借りしてトークイベントと哲学対話を開催いたしました。
東京の皆さんに展覧会の見どころをご紹介すると共に、「どうやってこの世界に生まれてきたの?」という展覧会タイトルやステイトメントに滲み出る哲学的問いを、皆さんと一緒に考えようというのがこのイベントの趣旨です。
第一部は、弘前れんが倉庫美術館館長の木村絵理子さんと当コレクション共同代表の田口美和による対談。
今回の展覧会には、アルゼンチン出身のミカ・ロッテンバーグの《Cosmic Generator (Garland Variant)》(ーー“実は世界は地下通路でつながっている”という設定の作品)を入れようと初めから決めていたこと、その作品を基点に「幸福に到達するための方法」をぐるぐると模索するように各章を組み立てていったことなど、木村さんの頭の中を覗いているかのように、普段は聞くことができない貴重な展覧会の構想プロセスを伺うことができました。
第二部は、各地で人びとと考えあう対話の場を開いている、哲学者で作家の永井玲衣さんをお招きしての哲学対話。
事前申し込みいただいた30名の参加者の皆さんと二重の円になり、永井さん進行のもと、対談内容を聞いて生まれた問いをみんなで出し合い、「本当のわたしを追求することに意味はあるの?」という問いで対話しました。
(この問いは、展覧会第3章タイトル「本当のわたしはどこ?」を受けて生まれたもの)
そもそも本当のわたしなんてあるの?玉ねぎのように本当の中身なんてない?なりたい自分を切実に模索することでもある?自分はずっと本当の自分!…などなど、参加者1人ひとりの体験から紡がれた言葉が語られていきました。
そして、「みんなが語る“本当の自分”には、美しいとか崇高みたいなニュアンスがあるのかも?本当の自分ってそんなに良いものなのかな?」という、新たな問いが投げられたところで対話は終了。考えることに終わりは無いため、哲学対話は時間で終わるのが定石です。 モヤモヤと答えがない問いを手に持ちながらも、皆さん清々しい表情をされていたのが印象的。その問いの続きを、次は、弘前の展覧会場で考えていただけたらとても嬉しいです。
教育普及研究員 田辺 梨絵
協力:戸田建設株式会社、エヌ・アンド・エー株式会社
「どうやってこの世界に生まれてきたの?」 (弘前れんが倉庫美術館)関連プログラム トークイベント×哲学対話
第一部[ トークイベント ]
日時:2024年11月8日(金)19:00 ~ 20:00
会場:TODA BUILDING / 3F APK ROOM
対象:どなたでも
トーク:木村 絵理子(弘前れんが倉庫美術館館長)× 田口 美和(タグチアートコレクション共同代表)
参加費:無料 (予約不要)
参加人数:約45名
第二部[ 哲学対話 ]
日時:2024年11月8日(金)20:00 ~ 21:30
会場:TODA BUILDING / 3F APK ROOM
対象:高校生以上
哲学対話:永井 玲衣 (哲学研究者)
参加費:2000円 (事前申込み)
参加人数:30名
担当:小田川 悠、田辺 梨絵
(タグチアートコレクション教育普及研究)