© Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi

Hiroshi Sugimoto | 杉本 博司
Sea of Japan, Oki (557)
1987
119.4 x 149.2 cm (image)
gelatin silver print

1948年東京都御徒町で生まれた杉本は、1970年に渡米して以来、東京とニューヨークを拠点に活動しています。
本作は、1980年代から、2000年代初頭にかけて制作を続けた〈Seascape(海景)〉シリーズのひとつ。世界各地の海面を被写体とし、構図は水平線を中心に捉えた構図に統一されています。画面からは陸地と人工物が排除され、さまざまな時間帯や天候下で撮影されました。その海面の表情は波の様子、天候や昼夜のわずかな違いで変化し、ひとつたりとも同じ姿はありません。水平線へ続く眺望は人類が古代から現代まで時空を超えて共有してきたであろう風景に着想を得たものです。
こうした時間の遡行と人類の記憶を主題に、鑑賞者に対して歴史認識の再構築を求めることは、杉本の写真作品のみならず、2000年代以降の、写真と古美術を組み合わせた立体作品、インスタレーション、建築など、多くに通底します。